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                 さわりんV 5 (193年〜19)

2017年12月の月間配信曲紹介。
さわりんV 5

残り火 (1975年)
 心象神話集より
この子 (1979年)  未完

残り火

風は何もかも ごちゃ混ぜにして
吐き出しそうなドブの中さへ 吹き荒れる
出鱈目な約束事が 飛び交う中で
もしよかったら言葉を宿にして 泊まっていきなよ
ありったけの似顔絵に心を入れて
木戸銭代わりに放っておくれな
きっと上手に燃やしてあげる

旅に旅ぐれ悩み通せたら
本気になれるんじゃないのかい 若い衆(ひと)

雨を見るのが 始めてなのかい
そんなに体ずぶ濡れに してまでも
似顔絵の一番 可愛いかった子だね
ついて来るとは思っていたよ 燃えきれないでいるもの
寝入ってしまった衆(ひと)を見つけほっとしたのか
裸になってムシロに包まって
まったくとんだ向い火だね

猫に口付けされてごらんなさい
とても優しくしてくれるよ おぼこ娘

昨日の嘘が 風に吹かれて
駆け出しそうな朝の気配に 続こうとしている
にじまない露だけが 風を嫌って
ただ一筋の光がほしいと 死んで生きて
朝が来たのも知らず寝入る二人
決まりの為に約束を破り
約束の為に決まりを破り

風に雇われた鳥のフンのように
悪気なんてありゃしない 生きる者


この子
一、
夢は夢で終わるのなら
この子の夢は見つけないでおこう

いつか泣きながら部屋に駆け込んでも
何にも言わないで

涙に濡れたノブを
握り締めるだけで



二、
夢は夢で終わるのなら
この子の夢は探さないでおこう

雨上がり風のように外に飛び出しても
呼び止めたりしないで

虹色の瞳の顔で
戻って来るから


03:45






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